・・・・結局、休み時間も授業中も、お隣さんのことをひたすら考えて、気付けば下校時間になっていた……。
「じゃーね。今日あたしバイトあるから~」
「あ、うん。頑張ってね」
「うい~」
和菓子屋でバイトをしている美冬と街中で別れ、最寄りのスーパーに寄って、買い物を済ませてからマンションへ戻る。
「重た」
色々と買ったから荷物が重い、両指が千切れそう……なんて思いつつ、エントランスに着いて前を向くと、視線の先にお隣さんが居た。
──── 今までかつて会ったことなかったのに、今朝といい今といい、なんでこうも出くわすようになったのかな。
無言、無表情で私のもとへ来たお隣さん。
「こ……こんにちは」
「貸せ」
「え、ちょっ……!?」
私が両手に抱えていた荷物、それも指が千切れそうになるほど重かった荷物を、軽々と片手で持ったお隣さん。
── 私の脳裏によぎった言葉は『ゴリラ』だった。
口が裂けても本人には言えないけど。
なにも言わず歩き始めたお隣さんに、とりあえず付いて行くしかない私。
「あの……それ、自分で持ちます」
「乗れ」
「あ、はい……ありがとうございます」
「じゃーね。今日あたしバイトあるから~」
「あ、うん。頑張ってね」
「うい~」
和菓子屋でバイトをしている美冬と街中で別れ、最寄りのスーパーに寄って、買い物を済ませてからマンションへ戻る。
「重た」
色々と買ったから荷物が重い、両指が千切れそう……なんて思いつつ、エントランスに着いて前を向くと、視線の先にお隣さんが居た。
──── 今までかつて会ったことなかったのに、今朝といい今といい、なんでこうも出くわすようになったのかな。
無言、無表情で私のもとへ来たお隣さん。
「こ……こんにちは」
「貸せ」
「え、ちょっ……!?」
私が両手に抱えていた荷物、それも指が千切れそうになるほど重かった荷物を、軽々と片手で持ったお隣さん。
── 私の脳裏によぎった言葉は『ゴリラ』だった。
口が裂けても本人には言えないけど。
なにも言わず歩き始めたお隣さんに、とりあえず付いて行くしかない私。
「あの……それ、自分で持ちます」
「乗れ」
「あ、はい……ありがとうございます」



