「……え、なに……かーわーいーいー!!なぁにこれ!!めちゃくちゃ可愛いじゃない!!きゃあーー!!最高!!めっちゃ嬉しいーー!!」
ハイテンションで私の頬を摘まんで、こねくり始めた紗英子さんに唖然とするしかない私。
「触んな」
ベジッと紗英子さんの手を払って、私の頬を撫でながら顔を覗き込んでくる桐生さん。
「大丈夫か」
「……え、あ、はい……」
「うわぁ……きっっしょ!!弟のラブシーンほど気持ち悪いものはこの世に無いわね」
────── 『弟』……?
え、え、え、ええええーーーー!?!?
紗英子さんって、桐生さんのお姉さんだったのぉぉ!?
「見せもんじゃねえ。さっさと帰れ」
「アンタは黙ってなさい。で、可愛い子ちゃん?本当にこんな男でいいの?見てくれと金持ってるくらしいしか取り柄がないし、女心なんて死んでも分かんないタイプよ?コイツ」
「マジで黙れっ……」
「もっと他にいい男いるでしょ?勿体ないわ、こ~んなに可愛いのに」
──── 私はそんなことで桐生さんを好きになったわけじゃない。
「桐生さんは優しいんです。どこまでも優しくて、だから人一倍傷付いて……。それでも私のことを好きになってくれた人なんです。私はそんな桐生さんが、何も取り柄のない人だなんて思いません」
ハイテンションで私の頬を摘まんで、こねくり始めた紗英子さんに唖然とするしかない私。
「触んな」
ベジッと紗英子さんの手を払って、私の頬を撫でながら顔を覗き込んでくる桐生さん。
「大丈夫か」
「……え、あ、はい……」
「うわぁ……きっっしょ!!弟のラブシーンほど気持ち悪いものはこの世に無いわね」
────── 『弟』……?
え、え、え、ええええーーーー!?!?
紗英子さんって、桐生さんのお姉さんだったのぉぉ!?
「見せもんじゃねえ。さっさと帰れ」
「アンタは黙ってなさい。で、可愛い子ちゃん?本当にこんな男でいいの?見てくれと金持ってるくらしいしか取り柄がないし、女心なんて死んでも分かんないタイプよ?コイツ」
「マジで黙れっ……」
「もっと他にいい男いるでしょ?勿体ないわ、こ~んなに可愛いのに」
──── 私はそんなことで桐生さんを好きになったわけじゃない。
「桐生さんは優しいんです。どこまでも優しくて、だから人一倍傷付いて……。それでも私のことを好きになってくれた人なんです。私はそんな桐生さんが、何も取り柄のない人だなんて思いません」



