降りしきる雨の中、桐生さんは傘をささない。

「んっ!!んんっ!!んんんっ!!」

「あ?うめぇか?そうか、ならもっと食えよ」

「んんっっ!!!!」


──── こういうところは少し子供っぽいな。


「はいはい、もうやめましょうね」


今にも窒息死しそうな勢いの不破さんを救うべく立ち上がって、桐生さんと不破さんの間に立つと、涙目で私に縋る不破さん。


「おい、雄大っ……」


私へ覆い被さる勢いで立ち上がった桐生さんの胸元をベシッと押すと、ピタッと止まって私を見下ろす桐生さん。


「なんだ」


・・・・いやぁぁ……めちゃくちゃ怒ってるぅぅ。


「お、落ち着いてください。不破さん窒息死寸前ですよ、桐生さん」

「あ?知らん。テメェ、梓から離れろ……殺すぞ」

「ちょっ……!?」


私に縋っていた不破さんを無理矢理ひっぺがした桐生さん。


「お前もお前だ、梓」

「え?」

「簡単に触れられてんなよ」

「……え?あ、はい……すみません……?」


──── えっと……なんで怒られてるんだろう、私。


「だぁぁーーーーっっ!!死ぬかと思ったぁぁ」


なんとか甦った不破さんにホッとする。

・・・・ホッとしたのも束の間。


「だいたい危機管理がなってねえ」

「危機感欠如しまくってんだろ」

「自覚ねえーのか」