高校デビュー、気合入れすぎちゃいました?!(仮)

 バッ、と駅までの道をダッシュする。

 何か言いたそうだったけど、1言言ってから逃げたことを褒めてほしいレベルのコミュ障なので…!

 心の中でごめんなさい…!と謝りながら走っていたらいつの間にか駅に着いていた。

 ここまで来れば、もう大丈夫だろう。

 多分クラスメイトだったけど、向こうもまだこっちの顔なんて覚えていないだろうし。

 久々の運動によって切れた息を整えていると、ポン、と肩に何かが───。

 「っ?!」

 「あれ、驚かせちゃった?ごめんね」

 勢い良く振り返ると、眉を下げてしゅんとしている北条くんがいた。

 「ちょっとビックリしただけだから平気だよ!」

 「そっか、良かったぁ。」

 なんか…北条くんに耳と尻尾が見える気がする。

 ちょっと可愛い…なんて言ったら怒っちゃうかな。いや、まぁ怒ってる姿想像できないけど。

 「小野寺さんもちょうど帰るところ?
 せっかくなら一緒に帰らない?」

 「あ、えっと…」

 「あ、もしかしてこのあと何か予定とかあったりする?」

 「予定ってほどじゃ無いんだけど、買いたいものがあって…。」

 「それ、俺もついていっちゃダメ?」

 だから、先に帰ってて。と続けようとした私を遮ってそう言った北条くん。

 「へっ?」

 「いや、ごめん、迷惑だったら、断ってくれて大丈夫だから。」

 またもや北条くんに耳と尻尾が見える。

 …北条くんのお願いを断れる人がいるんだったら、ここを代わってほしい。