俺はあの日、降り続く雨を窓際で眺めていた。

そこで、蒼空にあった。

一言が、『傘貸すよ』だった。

俺は、別に良かったのに……まぁ、断るの苦手だから受け取ることにした。

ーありがとうーって、言うとした俺に背を向けて帰ってしまった。


傘はささないで、カバンの中に入れて俺も教室を後にして、学校から出た。



雨を眺めてたんじゃなくって、奴を窓から監視していたんだ。

それを、蒼空は勘違いしたんだろう。

まぁ、確かに……黄昏てると思うんだろうな。