「はい、これでいい?」
「わーい!紗杷ちゃんありがと♡」
「え、ちょっとやだ」
購買にて、買ったばかりのいちごミルクとメロンパンをゆいくんに渡す。
語尾に♡がつくようなメロメロな声でお礼を言うゆいくん…
ごめんけど、ふつうに無理かも。
「えーひどーいゆいくん悲しい」
「…さすがチャラ男」
私の分のバナナオレにストローを刺して口に入れると、フルーティーな味わいが広がった。
「ってあー!紗杷だっ」
おっと危ない。
ここにもチャラ男…(?)がいたようで、世理がいつものように飛び込んで来た。
もちろんいつものようにかわすけどね。
「おぉ、これが噂の三園世理」
隣でいちごミルクを一飲みして、ゆいくんがぼやいた。
「うわっ、」
「…永嶺由樹。」
私の腕に絡みついてきた世理が、敵意むき出しの目でゆいくんを睨む。
ちょ、この空気なにっ?!!

