お願いだから、好きって言って。


「それって……」


 佐藤くんが口を開くと同時に……





「――ッ……!」





 バランスを崩した相良さんは、足元に倒れ込んだ。


「花恵?! 大丈夫?!」

 急いで駆け寄り、体を支える綾瀬さん。
 その言葉は届いていないのか、相良さんはぐったりとしている。


「うそ、体……熱い……」


 相良さん、熱があるの……? どうすれば……
 先生も周りにいないし……振り返るも、後ろには誰もいない。


 私たち、無意識にゆっくり歩きすぎてた……?


「とりあえず俺、先生呼んでくる」
「一吾、俺も行くわ」


 佐藤くんと篠塚くんは上へと向かって走り出した。


 どうしよう……私にできること……



「花恵……大丈夫……?」
「意識ないみたいだね、先生くるまで心配だ……」


 相良さんに寄り添う綾瀬さんと雪崎くん。



 相良さん……すごい汗。それに、震えてる。
 熱があるから、暑いのかな……


 足も怪我してるみたいだ……
 倒れ込んだから、足を捻ってる……?



「私……水、買ってくる……!」



 冷やせる水があれば……
 5分くらい前に通った山小屋みたいなところに、自販機があったはず。



 急いでそこに行って戻ってくれば……



「え、ちょ……双葉サン?!」



 相良さんの体を支えている2人を置いて、私は走って山をくだる。