「ん? なに?」
神妙な顔つきで言葉を切り出した私に対し、雪崎くんは不思議そうに首を傾げた。
私は不器用だから、こういうときどうすればいいのか自分では分からない。
だから、真似をするしかない……
「あのね、私……雪崎くんのことを知りたいから……質問してもいい? お互い、質問し合うの」
その提案に、雪崎くんは一瞬ピタリと固まる。
まさか私がそんな提案をするなんて思ってもなかったんだろう。
けど、すぐにいつもの表情に戻り、何事もなかったかのように口を開く。
「いいよ、楽しそうだし」
「じゃあ……雪崎くんの趣味、は……?」
趣味って、人柄が出ると思うし……これを聞けば、少しは雪崎くんのことがわかるような気がする。
「趣味は楽器かな。あとは……人間観察。とか」
「楽器……?」
「そ。俺、ギター弾くの好きなんだよね」
雪崎くんって、ギター弾けたんだ……すごい。
それに、人間観察って……
「人間観察って、どういうこと?」
「ま、色々かな。見てて楽しいよ。……そういうの」
なんだかそれについて聞きたいことが山ほどあるけど……
あんまり多くは語ってくれそうにない雰囲気から、これ以上質問してもうまくかわされそう。


