「双葉サン、こっちきてー!」
教室に帰るなり、綾瀬さんは私に向かって大きく手を振った。
何事だろう? と綾瀬さんの方へと駆け寄ると、窓の外を指さされ、そちらへと視線を向ける。
「――……ッ?!」
全身の血の気が引いた。
窓の外、裏庭にいたのは……
――私をいじめていた女子と、佐藤くんだった。
「佐藤、モテモテすぎ〜。あの制服小倉駅のとこにある高校でしょ?」
「え、王子を追っかけてきたってこと?」
追いかけてきた……? 佐藤くんを?
私がいるって分かってて来たわけじゃない。良かった……
そうだよ、ここに通うってことは誰にも言ってないし……誰も、私のことなんて知らない……
でも、もしみんなにバレたら……


