お願いだから、好きって言って。


「え、ちょ……佐藤なに言ってんの? ごめんね、双葉サン……」
「来てくんないの?」

 綾瀬さんは、そんな佐藤くんの肩を叩きながら、私に向かって両手を合わせて謝る。

 どうしよう……私が行くと迷惑にならないかな?
 でも、せっかく佐藤くんがきっかけを作ってくれたから……


「私も、参加していい……かな?」
「う、うん! いいの……?」

 問いかけに小さく頷くと、綾瀬さんは嬉しそうに微笑んだ。


「……篠塚も来るって感じ、だよね?」
「ん、一吾が行くなら行こうかな」

 綾瀬さんは、佐藤くんの隣にいる男子に声をかけた。
 
 身長は佐藤くんに比べたら低めで170cmくらいで、茶色の髪の毛の男子。

 佐藤くんと仲がいいみたいだけど……私たちの中学にはいなかったはず。