「はぁ、はぁ……やっぱり!篠塚と佐藤の頭が見えるもん! あたしのばかぁ……」
息を切らしながら、ゆにちゃんは悔しそうに人混みを見つめる。
たしかに大勢の人混みから、ひょこっと桜色の髪の毛と茶色の髪の毛が見え隠れしている。
「佐藤くん、すごい……。やっぱりモテモテなんだね」
「深月?! なに呑気なこと言ってんの?! あれ全員ライバルだからね?!」
ゆにちゃんはすごい勢いで詰め寄ってくる。
ライバルって言われても……あんなキラキラしてる女子達に勝負を挑むなんて出来ない。
可愛いゆにちゃんならまだしも、私にそんなこと、無理。


