「王子……? そんな女と関わらないでよ……そいつ、いじめられてたんだよ?」
……終わりだ、佐藤くんにまで……知られてしまった。
いままで、バレてなかったことが救いで、一緒にいられてたのに。
その事を知って、佐藤くんは私を嫌いになる? 気持ち悪がる……?
どっちにしても、さっきので嫌われたのは目に見えてわかる。
だけど、佐藤くんは私に向かって手を差し伸べた。
「……知ってる。だからもう二度と辛い思いはさせない」
「え……?」
戸惑う私の手を取り、ゆっくりと起こしてくれる。
そして、その手は強く握られる。
まるで……"大丈夫"と伝えるかのように。
「俺、お前みたいなのタイプじゃないから」
冷たくそう言い放たれ、涙目になる田畑さん。
「てかさ、篠塚にも言い寄ってたし。男なら誰でもいーんじゃん。キモくね?」
そう言いながらこちらへと近付いてきた雪崎くん。
雪崎くんも顔が整っているからか、思わず目を見開く3人。
だけど、その毒舌に何も言い返せず、悔しそうに口をつぐむ。


