お願いだから、好きって言って。



「ってか、あんた達なんなの? 王子目当てで来たのに」


 ちら、とこちらを見る2人。
 そして、陰に隠れてたもう1人とばちりと目が合う。



「は、? 双葉……?」



 信じられないというように、こちらをジッと見るその顔。


 嫌という程見覚えがあった。




 だってこの人……



 私が親友だと思っていたのに、いじめを始めた張本人の田畑さんだったから。



「え、双葉ってあの……?」
「全然気付かなかった。高校デビューってやつ?」



 ほかの2人も気付いたのか、こちらへとゆっくり近寄ってくる。




 やだ……


 こんなの、見られたくない……




 いじめられてたことなんて、知られたくない。




「なんであんたみたいなのが、王子と同じ学校なわけ? ねぇ」

 田畑さんは、私の髪の毛を力いっぱい掴んで引っ張る。



「いっ……」
「好きなの齋藤だろ? 王子のストーカーもしてたわけ?」


 ぐぐ、と強く引っ張られ、あまりの苦痛に表情が歪む。



「あんた達なんなの?! 双葉サンになにすんの?!」


 綾瀬さんがそう言いながら、田畑さんの腕を掴むと……



「……うっさいな」



 ドス、と押し飛ばされて地面に倒れ込む。


 そして、田畑さんは深い溜息を付いたあと、ゆっくりと口を開く。


「コイツ、うざいから中学の頃いじめられてたんだよ。クラス全員に」