「てか、花恵も花恵だよ! 佐藤か雪崎、どっちなの?!」
「え゙、な、なにそれ。どういう意味?」
たしかに……相良さんがどっちを選ぶかって、とっても大事だと思う。
佐藤くんには幸せになって欲しいけど……雪崎くんに辛い思いもしてほしくない。
「でも、佐藤って昔っから……どこか冷めてんだよね」
「あー、分かる。人懐っこく見えて意外と自分のこと話さないから、結局何考えてるか分かんないのね」
たしかに……佐藤くんって、自分のことあまり話さない。
いつもみんなに囲まれてるけど、静かだし……
何も分からないふりしてるけど、ほんとは全部わかってて……
綾瀬さんや相良さんでも知らない佐藤くんのこと、分かるはずない……
「あれ、佐藤……じゃん」
綾瀬さんが指さす方を見ると、淡い桜色の髪の毛を靡かせながら、教室に入ってくる佐藤くんが……
「王子おはよ。もう体調大丈夫なの?」
相良さんが佐藤くんに話しかけると、佐藤くんはこちらへと近付いてくる。
「うん、起きたら熱下がってた」
「そっか。お大事にね」
佐藤くんは、相良さんの隣の空いていた席に座る。
顔を見合せながら話す2人を見て、"お似合い"って言葉を嫌という程突きつけられる。


