「うお、びっくりした。一吾、雪崎のこと嫌いなの?」
「別に? 嫌いじゃない」
篠塚くんは少し鈍感なところあるから……この状況を理解していないみたい。
佐藤くんの恋バナ、知りたくないけど……知りたい。
「それ、は……好きな人を取られたくない、から……?」
震える声でゆっくりとそう問いかけると、佐藤くんは驚いたように目を見開く。
やっぱり……そうなんだ……
「え、一吾好きな人いんの?」
「は……? 雪崎に取られたくないって……」
やっぱり、綾瀬さんと篠塚くんは知らなかったみたいで、2人は佐藤くんを問い詰め始める。
「まぁ……」
佐藤くんは目を逸らしながら小さく呟く。
あんまり、詳しくは話したくないよね……と、あんな質問をしてしまったことを後悔する。
「で、でも、私たちは応援する……! よね……?」
「えっ、う、うん! 佐藤頑張れ!」
かなりぎこちなくなりながらも綾瀬さんに話を振ると、綾瀬さんは困惑しつつも何度も頷いた。


