不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 マグナード様は、とても慈悲深い人だ。今の言葉で、私はそれを悟った。
 彼はロダルト様に、チャンスを与えているのだ。彼の先程の言葉は、ビルドリム公爵家にも喧嘩を売ることになる。それがどういうことか、マグナード様は考えさせているのだ。
 しかしそんな彼の気遣いをロダルト様はまったく理解していない。激昂しているためか、状況をまったく理解していないらしい。

「……わかりました。それでは」
「うん?」

 そこでマグナード様の目つきが、とても鋭くなった。
 その変化に、ロダルト様が少し怯んでいる。マグナード様の迫力に、圧倒されたということだろう。

「それではこちらにも考えがあります」
「なっ……あ、え? いや、それは……」