不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「それに私は、あなたの今の言動も気に入りません。あなたが、エムリーへの愛を貫く気概でもあったなら、少しは見直せましたが……」
「な、何?」
「結局の所、あなたはルヴィード子爵家を手に入れることに固執している。あなたは優しさでエムリーに手を差し伸べた訳ではない。それについても、失望しています」

 ロダルト様のことを、私は純粋で優しい人であると思っていた。
 乱心しているとしか思えなかったエムリーへの救いも、その優しさによるものだったとしたら、まだ彼に対する尊敬の念が少しは残っていただろう。
 だが、ロダルト様はこうして私に取り入っている。それはなんとも醜い人間の欲望が、隠されているような気がした。

「い、言わせておけば……それを言うなら、僕も君には言いたいことがある」