不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「……そういう訳ではありません。エムリーにとっても、あなたの提案は疑問を抱くようなものであったかと」
「ほう……」
「私達姉妹は、あなたに振り回されました。そのせいで、ルヴィード子爵家とラプトルト子爵家の婚約は滅茶苦茶です」

 事実として、私はロダルト様にかなり振り回されてきた。
 それだけで、彼を拒否する理由にはなるだろう。
 ただ私は、ルヴィード子爵家として、ロダルト様を拒否する理由を用意しなければならない。これ以上、ラプトルト子爵家に介入されないためにもそれは必要だ。

「……すまなかった」
「え?」
「君との婚約を破棄した件について、謝りたいと思っていたんだ。あれはエムリー嬢に惑わされてしまったんだ。愚かなことをしたと思っているよ」

 ロダルト様は、私に対して頭を下げてきた。