不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「ああ、父上から連絡があった。どうやら彼女は、ルヴィード子爵家の血筋ではないようだね?」
「ええ、そうなんです。私も知らなかったのですが……」
「驚くべき事実だ」

 ロダルト様は、少し大袈裟に表情を作っていた。
 その様に、私は少し驚く。今まで彼が、そんな風に話していたことがなかったからだ。

「どうやら、僕は色々と間違えていたようだ」
「間違い?」
「エムリー嬢は、狡猾な女性だった。僕の同情を誘って、ルヴィード子爵家を手に入れようとしていた。そういうことなのだろう?」
「え……」

 私は思わず、変な声を出してしまった。
 それ程までに、ロダルト様の言葉の意味がわからなかったからだ。
 ただ、私はすぐに思い出した。この場において、私はエムリーの肩を持つ必要があるのだということを。