不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「……イルリア嬢、どうかされましたか?」
「いえ、思っていたよりも、穏やかにことが解決したので……」
「拍子抜け、という訳ですか」

 私は、マグナード様と一緒に歩いていた。
 思い出すのは、先程のことだ。エムリーとの話し合いに決着がついた。それ自体は、喜ばしいことではある。
 しかしながら、もう少し拗れるものだと思っていた。エムリーが思っていたよりもしおらしい態度だったため、マグナード様が言っている通り、拍子抜けしているのかもしれない。

「ああ、すみません。そんなことよりも、マグナード様にお礼を言わなければなりませんね。本当にありがとうございました。こんなことに同行してもらって……」
「いいえ、お気になさらないでください。僕はただ、あなたの友人としてついて来たというだけなのですから」