不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 それがなんなのかは、すぐにわかった。恐らく両親から届いた手紙であるだろう。

「やはりあなたにも、手紙が届いていたようね?」
「ええ、届きましたとも。この忌々しい手紙がっ……」
「あなたにとっては、そうなのかもしれないわね」

 ここに来て最初に言葉を発してから、エムリーの様子はおかしい。
 いつもの彼女とは違う。かなり動揺しているようだ。
 最早彼女には、私に対して怒りを向ける余裕すらないように思える。手紙の内容によって、乱心しているだけといった所か。

「わ、私がお父様とお母様の子供ではないなんて……そんなのは嘘に決まっています!」
「……そのような嘘なんて、つくはずがないでしょう」
「嘘です! 嘘です!」

 エムリーの出自には、とある秘密が隠されていたらしい。