不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 マグナード様は、苦笑いを浮かべていた。
 そんな風に話していた私達は、とある場所の前で足を止める。
 そこは学園の敷地内にある教会の前だ。エムリーは話す場所として、ここを選んだのである。

「……エムリー」
「お姉様、ですかっ……」

 私達が中に入ると、エムリーがしかめっ面をして待っていた。
 彼女は、鋭い視線で私のことを睨みつけている。しかし、隣にいるマグナード様を見たことによって、その視線は少し和らいだ。

「これはどういうことでしょうか?」
「第三者の存在が、必要だと思ったのよ。冷静に話し合うためにもね……」
「冷静に話し合う? そのようなことが、できると思っているのですか!」

 エムリーは、床に紙を丸めたものを叩きつけていた。