不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「お話はかねがね聞いています。お会いできて嬉しいですよ。王城に泊まっている時に会いたかったのですけれど、気付いたらいなくなっていて……」
「そ、そうだったのですか……」

 ハルーナ様は、私に手を差し出してきた。
 私は、それをゆっくりと取る。すると、ハルーナ様は力強く握りしめてきた。
 どうやら彼女は、友好的ではあるようだ。それに私は、少し安心する。

「イルリア嬢、姉上がすまないな」
「い、いえ……」
「ブライト、あなただってマグナードのことを心配していたでしょう? 様子が気になるって言っていたじゃない」
「まあ、それはそうなんだが……」

 ハルーナ様の言葉に、ブライト殿下は目をそらしていた。
 なんだかんだ言って、彼はいとこの危機にかけつけてきたということらしい。