不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 多分、私も同じような表情をしていることだろう。まさか、マグナード様がベルダー様の真意を見抜いているなんて、思っていなかったからだ。

「わかっていたのか?」
「確信があったという訳ではありません。なんとなくそうなのかもしれないと、思っていただけです」
「そうだったのか……なるほど、悟られていたとなると、少々恥ずかしいものだな」
「僕が兄上からかけられた圧を考えたら、その程度の恥ずかしさは許容してもらいたいものですね……」
「……すまなかった」

 マグナード様は、安心したようにため息をついていた。
 ベルダー様のことは、やはり怖かったのだろう。私は、そんな彼にゆっくりと近づいていく。

「……え?」

 そのまま私は、マグナード様に後ろから抱き着いた。なんとなくそうしたい気分だったのだ。