不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 ただ、それでもマグナード様の力は予想以上だったのだろう。ベルダー様は、とても晴れやかな顔をしている。

「マグナード、大丈夫か?」
「え、ええ……やはり、兄上の剣は力強いですね」
「いや、お前も大したものだった。心身ともに、成長したようだな」

 吹き飛ばされたマグナード様は、地面に倒れていた。
 別にそれで決着がついたという訳ではないだろう。ただ、二人はこれ以上戦う気はないようだ。
 ベルダー様は、ゆっくりとマグナード様の傍まで行き、手を伸ばした。それをマグナード様は、固く握りしめ、そのまま立ち上がる。

「僕も、不思議な気分です。学園で生活していましたから、以前よりも鍛錬する時間はなかったというのに、何故か力が沸き上がってきました」