不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 ベルダー様は、その剣をしっかりと受け止める。当然のことながら、単純な攻撃を防御するのは簡単だったようだ。

「む……」

 だが、ベルダー様は驚いたような表情をしていた。
 しっかりと受け止めているが、それでもその剣が重たいということなのだろう。彼の体が、少し後退している。

「これ程まで力強いとは……鍛え直しといった所か。いや、それよりももっと心の問題ということか」
「僕も驚いていますよ。心の持ち方一つで、ここまで変わるとは思っていませんでした。今の僕には、守りたいものがある。それだけで強くなれる」
「ぬうっ……」

 ベルダー様は、マグナード様から距離を取った。
 剣を交えるまでは余裕そうな態度だった彼が、今は汗をかいている。マグナード様の力が予想以上だったということだろう。