不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 喜んだりして、ベルダー様の作戦に水を差すことはしない。だがよく考えてみれば、これはマグナード様だけの問題ではないのだ。私も関係しているのだから、その関係している分だけ、口を出す権利はある。

「ベルダー様、それは違います」
「イルリア嬢……?」
「む……」

 私は、ゆっくりと声を出した。
 すると、二人の視線がこちらに向く。ベルダー様も含めて、私が口を出すことは、予想していなかったようだ。

「ベルダー様は、マグナード様が短絡的な所があると言いました。しかし、それは違います。確かにかつてはそうだったのかもしれませんが、今は変わっているのです」
「……」

 私の言葉に、ベルダー様は面食らったような表情をしている。
 事前に話を通した私が、まさか口を出すなんて思っていなかったのだろう。
 しかし、ここで私が口を出すことは何もおかしいことではない。マグナード様のことを支えるのが私の役目だ。むしろ、何も言わない方が駄目なくらいかもしれない。