不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 私は、マグナード様と並んでベルダー様と対面していた。
 ベルダー様は、真剣な顔をしている。その顔は、少し怖い。私と話していた時は、かなり気を抜いていたのだということが、その表情からわかる。

「さて、マグナード、お前に一つ聞いておかなければならない。そちらにいるイルリア嬢は、子爵家の令嬢だ。一方で、お前は公爵家の令息、同じ貴族ではあっても、そこには地位の差というものが存在している。それは、理解しているか?」
「もちろんです」
「それならば、この婚約がビルドリム公爵家に対してそれ程利益をもたらすものではないということも、わかっているのか?」
「利益、ですか……」

 ベルダー様の言葉に、マグナード様は少し表情を歪めた。