不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 この会話は既に、雑談しかないということだろう。答えなくても、今後の関係に差支えはなさそうだ。
 ただ、私は答えたいと思った。それに答えることは、私の気持ちを改めて整理することにも、繋がると思ったのだ。

「……」
「……やはり答えにくいことだったか?」
「あ、いえ……」

 私は、マグナード様のどこに惹かれたかを考えていた。
 そのための沈黙が長かったからか、ベルダー様が声をかけてきた。
 それに対して、私は少し焦る。この場で考え込むのは、良くなかった。目の前に人がいるのだから、きちんと対話をしなければならない。

「その、正直に言ってしまうと、難しい質問です」
「そうか。それはすまなかったな」