不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 ロダルト様とエムリーとの話が終わってから、私は教室に戻って来ていた。
 寮の自室に帰っても良かったのだが、行き先がエムリーと被っているため、鉢合わせを避けるためにも、こちらに戻ってくることにしたのだ。
 幸か不幸か、教室には誰もいない。放課後であるため当然といえば当然なのだが、皆寮に帰ったりしているようだ。

「まったく、どうしてこんなことをになってしまったのだか……」

 私は、自分の席に座ってゆっくりとため息をついた。
 結局の所、私は動き出すのが遅かったということなのだろうか。エムリーの後手になってしまったというのは、私の落ち度としか言いようがない。

 ただ彼女の口振りから考えると、ロダルト様は自らの意思でエムリーと婚約することを決めたということになる。