不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「それでは、私はこれで。基本的には、あちらが主体ですからね」
「え? ああ……」
「……話が終わったなら、さっさと去っていただきたいですね。私の方は、お姉様と話したいことなんて特にありませんから」

 元に戻ったエムリーは、鋭い目つきで私達のことを見てきた。
 しかし、私達はその視線よりも変化の方に驚いていて、その視線はまったく気にならなかった。

「まあ、そういうことなら私達もこれで失礼させてもらうわね」
「……最後にもう一度だけ。お二人とも、本当におめでとうございます」
「え?」

 私達が背を向けて部屋から出て行こうとした時、エムリーはまた祝福の言葉を口にした。
 それは、どちらのエムリーが言ったことなのだろうか。振り返った時には、既にいつもの不愉快そうな顔をしていたため、私にはそれがわからなかった。