不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 ルヴィード子爵家に戻ってきた私は、お父様とお母様に今回の件を報告した。
 初めは驚いていた二人だったが、すぐにこの件を了承してくれた。公爵家との縁談は、やはり嬉しいものだったのだろう。二人は、笑顔を浮かべてくれている。

「……少し安心している」
「安心、ですか?」
「ああ、お前には苦労をさせてしまったからな。ロダルト子爵令息との婚約に関して、色々と迷惑をかけてしまった。本当にすまなかったな」

 そこでお父様は、私にゆっくりと頭を下げてきた。
 その謝罪に、私は困惑してしまう。なぜならそれは、お父様に責任があることではないからだ。

「エムリーのことも、謝らなければならないわね。あなたとあの子の不和に気付いていながら、私達はそれをどうすることもできなかった。ごめんなさい。あの子のことまで、あなたに背負わせてしまって……」
「お母様……」