不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「ほう……まさか、俺がいない間にそんな面白いことになっているとは思っていなかったな」

 用事を終えたブライト殿下は、にやにやしながらそのようなことを言ってきた。
 なんというか、少し恥ずかしい。ただ、伝えないという選択肢はなかった。ブライト殿下は、私達の共通の友人であるからだ。

「まあ、無事に思いが通じて良かったといった所か……」
「まだ無事という訳ではありません。兄上に認められなければなりませんからね」
「ああ、そうだったか。しかし、その辺りはなんとかなるだろう。叔父上が認めているというなら、大抵のことはなんとかなるはずだ」

 私とマグナード様は、微妙な状況だった。
 お互いに気持ちは通じ合っているが、まだどうなるかはわからない。もちろん認めてもらうつもりではあるが、楽観的に考えることはできなかった。
 しかし、ブライト殿下の言葉はとてもありがたい。彼がそう言ってくれるだけで、少しだけ肩の荷が軽くなったような気がする。