不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 よく考えてみれば、事件ばかりであったため、このように憂いなく二人きりになるのは、久し振りなのかもしれない。

 そう考えると、なんだか少し緊張してきた。
 先程まではそうではなかったというのに、私はマグナード様のことを強く意識し始めていた。

「……」
「……」

 私とマグナード様は、二人きりの客室で黙っていた。
 どうしてなのだろうか。いつもなら何かしら話すことがあるはずなのに。

 もしかして、私達は事件のことくらいしか話していなかったのだろうか。
 そう思ってしまうくらいに、私達は静かになっていた。

 ちなみに、私が黙っている理由は、マグナード様のことを強く意識しているからだ。