不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 エムリーのことを聞いて、本当に同情しているのだろう。マグナード様のように疑念を覚えた訳ではないのかもしれない。
 まあ、それならそれでもいいだろう。善人にであることに文句をつけたりはしない。

「ただでさえ彼女は、ルヴィード子爵家でも立場が弱いというのに……」
「うん?」

 ロダルト様が言っていることは、少しおかしい。
 エムリーのことが可哀想だと思うのはいいのだが、その後の言葉は私にとって意味がわからないものである。

「ロダルト様、何を言っているのですか?」
「そんなエムリー嬢のためにも、僕はできることをしたいと思っている」
「ロダルト様?」

 私は思わず、眉をひそめてしまった。
 ロダルト様の向かっている方向が、なんだかおかしい。

「僕はエムリー嬢と婚約しようと思っている」
「な、なんですって?」