不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 もしかして、彼もマグナード様と同じように状況に気付いてくれたということだろうか。それは私としてはありがたいことではある。

「婚約破棄されたらしいね。それも彼女に落ち度はなかったというのに」
「え、ええ……」

 私はロダルト様に対してぎこちなく頷くことしかできなかった。
 実際の所、エムリーに非は恐らくなかったはずだ。その面だけ考えると、アルバルト様はひどい人だ。
 しかし逆に言えば、それでも彼は婚約破棄を選択したのである。非難されるリスクよりも、エムリーを妻と迎えることが不利益であると思った。思えばそれは、すごいことである。

「正直に言おう。僕はエムリー嬢のことが可哀想だと思っている」
「可哀想……まあ、そう思うのも当然だとは思います」

 ロダルト様は、純粋な人だ。