不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 マグナード様から話を聞いた私は、何かしらの対策を立てる必要があると思っていた。
 エムリーが何かしらの陰謀を企てていることは明らかだ。私はどうにか、それを止めなければならない。

「ロダルト様、話とは一体なんですか?」

 そんな私は、放課後に婚約者であるロダルト様に呼び出されていた。
 婚約者であるため、そういうことは今までもあった。ただ今日は、いつものような穏やかな話し合いという訳ではなさそうである。
 その根拠となるのは、ロダルト様の表情だ。その真剣な表情が物語っている。

「イルリア、実は君に伝えたいことがあるんだ」
「伝えたいこと……はい、なんですか?」
「君の妹のことだ」

 ロダルト様の言葉に、私は少し驚いた。
 私は朝にも同じような言葉を聞いていたからだ。