不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「部屋の外に誰かがいた、ですか?」
「ええ……」
「そうですか……」

 私は、マグナード様やブライト殿下に何があったのかを伝えていた。
 深夜であるというのに、別荘はかなり騒がしい。仕方ないことではあるのだが、それを引き起こしてしまったのは、少し申し訳ない。

「まずは無事でよかったです」
「ありがとうございます」
「エムリー嬢も、よくぞご無事で」
「いえ、私はお姉様が守ってくださったので……」

 私達が無事だったということは、本当に幸いなことだった。
 結果的に、あの判断は間違っていなかったのだろうか。当初の通りやり過ごそうとなんてしていたら、もっと大変なことになっていたかもしれない。
 もっとも、それはたらればの話だ。とにかく今は、無事を喜ぶことにしよう。