不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 エムリーの方は、急に私の態度が変わったためか、まだ困惑している様子だった。
 ただ、昨日のように気落ちしているとい感じでもなかったし、それ程心配はいらないだろう。
 私と彼女の過去のことは、うやむやにしておく方がいい。このまま上手く誤魔化していくことにしよう。

 ちなみに件のエムリーは、今は私達の視線の先で、ブライト殿下とミレリア嬢と話している。
 エムリーは昨日の内に、二人とは概ね打ち解けて仲良くなっていたのだ。
 逆に、私と同じように微妙な感情を抱いていたマグナード様とは、まだほとんど話していないらしい。

「……確かに、彼女を見る目が変わっていますね」
「え? わかるものなのですか?」
「ええ、なんというか、とても温かい目をしているので」