不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 とりあえず今は、捲し立てるべきだろう。彼女に考える隙を与えてはいけない。私の気持ちを一方的に押し付けることによって、エムリーには半強制的に納得させるのだ。

「まあだから、昔のことなんて今のあなたが気にすることではないのよ。私も気にしないことにするから、あなたも気にしないことにしなさい」
「で、でも……」
「はあ……今日は疲れたし、そろそろ寝るとしましょうか」
「え? ええっ? お、お姉様……」

 困惑するエムリーを放っておきながら、私は布団を被った。
 これだけ私の意識を押し付けておけば、彼女の憂いも少しは収まるだろう。
 もし明日も引きずっているような場合は、その時に考える。とにかく今は、呆気からんとしているのが有効だろう。