不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「正直に言ってください。私がどのような人間だったのかを。もしもお姉様に思う所があるというなら、それも打ち明けてください。今ならそれを聞くことができます。私は全て受け止めるつもりです」

 すぐ目の前にいるというのに、エムリーとの距離がとても遠かった。
 いやそもそも、目の前にいるのはエムリーなのだろうか。私はなんだか、それえさえもわからなくなっていた。

 不安そうに苦しそうに笑顔を浮かべるエムリーを見ながら、私はかつての彼女をまた思い出していた。
 刺々しく活力に溢れた彼女のことが、私は憎らしくて仕方なかった。それは当然だ。あの妹は、私に害をなしていた。嫌わない理由がない。
 ただ、今の彼女はあの時とは違う。純粋な少女となった彼女はあのエムリーではないだろう。

「……ああ」