不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「……」
「……うん?」

 そこでエムリーの視線は、私の方に向いた。
 その視線に、私は首を傾げる。一体、どうしたというのだろうか。
 もしかして、私の意見が求められているのかもしれない。両親もこちらを向いているし、これは何かを言っておいた方が良さそうだ。

「あなたは私の妹よ。それは何があっても変わらないこと。あなたが私の妹でなくなることはないの」
「……そうですか」

 私が力説すると、エムリーは笑顔を浮かべていた。
 なんというか、両親に言葉をかけられた時と反応が違う。二人の言葉と私の言葉に、そこまで違いはなかったと思うのだが。

「……どうやら、エムリーはあなたを頼っているみたいね?」
「えっと……」

 そんな風に思っていた私に、お母様が小声で話しかけてきた。
 頼られている自覚は、もちろんある。そのため、お母様に言われたことに驚きはない。
 ただ、その理由がよくわからなかった。だから困惑することしかできない。