不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「イルリア、先に言っておく。私達は、エムリーのことを……」
「お父様、言われなくてもわかっています。私も今更、エムリーのことを妹でないなんて思うことはできませんから」

 私は、お父様の言葉を遮った。
 エムリーとは色々とあった訳だが、それでも彼女は妹でしかない。それはずっと思っていたことだ。
 仲の悪い姉妹、それが私達の関係性である。それ以上でもそれ以下でもない。

「そうか。お前がそう思ってくれているならそれでいい」

 お父様は、そのように短く言葉を返してきた。
 両親は、私達の関係をどう思っているのか。それは実の所不明だ。わかっているような気もするし、わかっていないような気がする。
 まあ、どちらにしても、その真偽は今はそれ程重要ではない。今はそれよりももっと重大なことに、対処しなければならないのだから。