不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

 マグナード様が呼んできた先生方によって、ミレリア嬢は無事に保護された。
 かなり憔悴しているようだが、とりあえずは安心していいだろう。保健室の先生が診ていてくれるし、何れはお医者様も来るはずだ。

「さて、お主達から話を聞かなければならぬな」

 私とマグナード様、ブライト殿下の三人は、校長先生に呼び出されていた。
 当然のことながら、今回の件は学園にとっても大事である。故に、私達は校長先生からの事情聴取を受けることになったのだ。

 一年以上もこの学園で過ごしているが、校長先生と話すなんて初めてのことである。
 そのため、私は少し緊張していた。一方で、マグナード様やブライト殿下からはそういった感じは伝わってこない。流石に二人は、場慣れしているということだろうか。

 校長先生は、長く真っ白なひげを撫でている。
 そういえば、私はこの人のことをそれ程よく知っている訳ではない。確か噂では、千年程生きている魔法使いであるそうだが、それは本当なのだろうか。