不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?

「なるほど、イルリア嬢も色々と大変だったのですね。まあ、噂くらいは私も耳にしていましたけれど……」
「ええ、そうなんです」

 夕方、私はミレリア嬢とそんな会話を交わしていた。
 私達の後ろには、マグナード様とブライト殿下もいる。

「でも、私には助けてくれる友人がいましたからね。それもとても心強い人が……」
「公爵令息や王子が味方なんて、頼もしい限りでしょうね。私も協力が得られて安心しています」
「ええ。でも、流石に今は気が引けますけど……」
「……まあ、そうかもしれませんね」

 私の言葉に、ミレリア嬢は苦笑いを浮かべていた。
 後ろにいる二人は、私のことを守るために同行してくれている。一人で寮に向かうと、ヴォルダン伯爵令息やムドラス伯爵令息に襲われるかもしれないからだ。