「あ、今神崎くんのがいいって思ったでしょ」 みいなはそう言って肘でコツン、とあたしをこつく 「へへっ、ばれた」 親友との会話に彼の名前があがるだけで、なぜかふわふわ幸せな気分になってしまう 恋の力は絶大らしい 「てか凛音、今日だよねテスト」 勉強したの?と小首をかしげるみいな 「えっと…、テストってなんの?」 さっぱりわからないあたしは、記憶を手繰り寄せるけど、全然思い出せなくて