「へ、へぇ〜そうなんだ」
心ここにあらずとはまさに今のあたしの事
頬杖をついて、節目がちに外を見つめる神崎くんの周りは、キラキラ綺麗なオーラが纏っているよう…
「俺より点数低かったら今の撤回して謝れよな」
俺を誰だと思ってんだ、とか聞こえてきた気がするけれど今のあたしの耳に当然そんな言葉届いているはずなくて
「わかったか?おい、お前…」
とうとう返事をしなくなったあたしに痺れを切らした桜庭が、ゆっくりあたしの視線の先を追う
「ぶはっ、もしかしてお前……」
盛大に吹き出した桜庭は、ニヤニヤいたずらっ子みたいな顔をしてあたしの視界にズイッと入ってきた

