俺にしとけよ



「ちょっと凛音、どうしたの」


HRが終わると、すぐ隣のみいなが声をかけてくれる


みいなの言う、どうしたの、はきっとさっきのこと


「どうしたもこうしたも、なんなのよアイツ」


眉をよせたあたしは、小声でみいなにそう言った


「桜庭くんって、口悪いし俺様系って有名だよ?またそれがいいってファンの子たちは萌えてるみたいだけど」


「なにそれ…、全然ありえないわ、ないない。」


あんな奴のどこがいいんだ、そう思って隣を見ると、桜庭はもういなくて


「さっきので一気に注目浴びちゃったね」


苦笑いするみいなに、思わず助けて、と瞳で懇願する


「まあ神崎くんに認識してもらえたみたいだし?逆に良かったんじゃん?」


どこか楽観的なみいなは、あたしに言い聞かせるみたいに何度も頷く