愛とか恋とは、無縁だと思っていた。


勉強や成績に興味のない子たちばかりが集まっている。

私はひと足早く教室に入り、ノートと参考書を広げた。

しばらくすると、周りが騒がしくなりはじめ、私はみんなが教室へ入ってきたことを知った。

「みゆちゃん、おはよう」

「あ、弥生ちゃん……。おはよう」

彼女……、弥生ちゃんはこの学校で唯一私に話しかけてくれる子。

こういう潔白な子は貴重だし、他のクラスメイトみたいに汚れていない。

弥生ちゃんは自分の席に荷物を置き、参考書や筆箱なんかをしまうと、再び私の方へ寄ってきた。

「ねえ、如月先輩と村井先輩が別れたって知ってる?」