おかげで一気にクラス中が騒がしくなる。女子はキャーキャーと嬉しそうに飛び跳ねており、一部の男子は落胆していた。
「どこまでしたの!? どこまでしたのー?」
「いつから付き合ってるの!?」
「白鳥さん、青羽くんと付き合うって思ってた!」
皆いっぺんに喋りだすため上手く聞き取れない。
困惑する私の腕を掴み、自分の元へ引き寄せる宝生くん。宝生くんの胸にすっぽりと収まってしまった。
「昼に俺から告った。それだけ。俺達のペースがあるんだから外野うっせぇ、しばくぞ」
いつものように女子に睨みを利かせているだろう宝生くん。だけど、宝生くんが不良ではないと分かった女子達は、宝生くんを「不器用だねぇ」と、おもしろがるような声で返していた。
少しでも顔を上げると宝生くんの息が耳にかかる。
宝生くんはそれを分かっていたかのように、私の体を更に強く抱きしめる。そして、
「好き」
と、皆には聞こえない音量で囁いた。
宝生くんの声が私の耳を刺激する。



